プレスリリース

米国で、今月から世界初の医療試験。約5千人が「P-Tag」(医療用電子情報カード)を着用

2001年 04月 18日

米国で、今月から世界初の医療試験
約5千人が「P-Tag」(医療用電子情報カード)を着用

緊急医療や各種医療サービスの向上、重複する検査や医療ミスの削減狙い─

2001年4月19日(米国本社発表)

SDメモリーカードをはじめ、半導体を使ったフラッシュデータストレージ製品の開発と販売を手掛けるサンディスクコーポレーション(SanDisk Corporation、本社:米国カリフォルニア州サニーベール市、社長兼CEO:エリ・ハラリ、Nasdaq:SNDK)は、2001年4月より3か月間、米国テキサス州ダラスにて、3つの病院、34の健康管理機関(HMO)の協力のもと、半導体を使った着用タイプの医療用電子情報カード「P-Tag」(Personal Tag)の運用試験を、世界に先駆けて実施することを発表しました。

米国でも、医療分野の情報化への関心は高く、情報化による迅速かつ安全な医療サービスの提供が求められています。また、医療コストの削減も重要な課題で、年間10億ドルを浪しているといわれる重複検査の抜本的な解決も必要とされています。
今回の試みでは、切手サイズの情報記録メディア「P-Tag」を、約5,000人の被験者に着用してもらい、緊急医療や各種医療サービス、医療コストの削減、さらには医療ミスの回避などへの、システムの導入効果を実証していきます。

「P-Tag」は、半導体とコントローラを搭載した次世代型の記録メディア(以下、フラッシュ・メモリー・カード)で、重量は2グラム。データを維持するのにバッテリーを必要としておらず、設計上100年以上の寿命があります。また、2,000Gという強い耐久性を持っていますが、これは9フィート(約3メーター)の高さからコンクリートの床に落下させた時の衝撃に匹敵するものです。
データの保存容量は、8メガバイト。これは、音声記録であれば2時間分、ダブル・スペースのテキスト情報であれば6,000ページ分に相当します。 

被験者(患者)の大半は、「P-Tag」を着脱式の専用のホルダーに入れた状態で、アクセサリーのように首からぶらさげるなどして身につけることになります。(写真参照)
「P-Tag」が保管する情報は、最近服用している薬や薬の副作用歴、身体検査報告書、アレルギー及びアレルギー反応、ワクチン接種、過去の負傷歴、血液型、さらにはX線やCTスキャン、MRTなどの圧縮画像などです。

医療試験に参加している50人近くの医師は、事前に提供されるコンピューター接続用の「P-Tag」読み取り装置を用い、記録されたデータをデスクトップ・コンピューターで読み込むことができます。
また、カード内の情報は、段階ごとに様々なセキュリティーが組み込まれている他、「P-Tag」の紛失も考慮し、患者情報はデスクトップ・コンピューターに保管しておくこともできるよう設計されています。
医師や病院への、「P-Tag」の提供価格は約100ドルを予定しています。(※この価格にはソフトウェアやオンライン保管サービスも含まれております。)

今回のプロジェクトを組織し、事業に必要なソフトウェアを提供しているMatrevic Data Systems Inc.(MDSI、本社:テキサス州ランカスター、社長兼CEO: Jason Carr)では、今回の医療試験は「P-Tag」がいかに患者の命を救い、より迅速、効率的かつ低コストな医療ケアを提供できるかを示すことになるとみています。
同社のCEO兼社長であるJason Carrは、今回のプロジェクトについて次のように語っています。「(米国では)ほとんどの患者はメディケア(主に65歳以上の高齢者を対象とした政府の医療保障)やメディケード(州と連邦政府が共同で行う、低所得層や身障者のための医療共助制度)を受けています。今回の試験の目的の一つはこれらの保障制度において、「P-Tag」システムの導入メリットを実証し、「P-Tag」費用そのものを保障対象として認定させることにあります。「P-Tag」が診断や治療に有効なソリューションを提供できるいう認識を広め、政府のガイドラインに沿うことができれば、これは大いに実現する可能性があると考えています。」

また、サンディスクのマーケティング部長であるEd Cuellarは、この新製品がもつ将来性について次のようにコメントしています。「この「P-Tag」を使用すれば、患者は常に自分に必要な医療記録を携帯することができ、高度で無駄のない医療サービスを様々な医療機関で受ける事が可能となります。またこの技術が更に広く応用されれば、緊急医療医師や救急救命士など救急医療の現場では「P-Tag」の提供する重要な情報を、迅速に確認することで多くの命を救うことができるようになるでしょう。」

今回の医療試験に参加するFerris Heart Centerの心臓学者、Fred Maese教授は、次のようにコメントしています。「我々にとっても、今回の実証試験に大変興味を持っています。私個人の専門分野である心臓学にとっても、多くの恩恵があると考えられます。心臓学は全米のヘルスケア・システムにおける最大の専門分野ですが、将来的に全ての患者がP-Tag保持者となる日が来るのを願っています」と語っています。
Ferris Heart Centerは現在、Dallas Heart Center、Doctor's Hospital、Medical Center、それにもう一つの外来患者診療所と共に今回の医療試験に参加しています。被験者となる1,000人以上の患者は34の異なる健康管理機関(HMO)に属していますが、前述のCarr氏によれば、HMOが試験結果を緊密にモニタリングしていき、結果として更に多くの患者がP-Tagを着用できるかどうかを決定していく予定だということです。

MDSIのCarr氏は次のような側面も指摘しています。「全米医学研究所がまとめた1999年の研究報告によると、全米で年間98,000人もの人々が医療ミスで亡くなっています。これは全米における死因の実に5番目に相当するものです。この「P-Tag」による適切な医療情報の提供は、医療ミスの削減に非常に役立つものと考えられます。また、医療試験の11%、費用にして年間10億ドル以上が余分なものであると報告されていますが、これは医師が過去に行われた試験結果を見つけられなかったり、試験が行われたかどうかを確認できないために起こるものなのです。「P-Tag」による過去の診療履歴を活用すれば、どの検査が必要であるか、また必要でないかといった判断にも大いに役立ちます。」
同氏はまた、患者が「P-Tag」を装着することで受ける恩恵について様々なシナリオを提示しています。「例えば、ある妊娠女性が出勤中に気分が悪くなったとします。彼女はある急患用の診療施設に行きますが、そこで彼女の血圧は130/85という数値を示し、また尿検査の結果プロテインが+1を示していたとします。これは通常よりも僅かに高い数値ですが、診察をした医師はこれについて特に重大に考えず彼女を帰してしまったとします。この段階で医師は彼女の通常の血圧が90/70と低い点を見落としていますが、これは彼女が妊娠糖尿病を患っており、子癇前症に到る危険性をも示しています。しかしこの子癇前症とは、もし適切な処置を施さなければ母子共に死に到る危険なものなのです。もし彼女が自分の医療情報を記録したP-Tagを持っていれば、彼女は早急に適切な処置を受けていたことでしょう。患者とは必ずしも常に診療所において、自分達の医療状態について医師に説明するわけではないのです。」

Matrevic Data Systems Inc.(MDSI)は、医療分野でのITサービスやソフトウェアの開発及び統合を行う業界大手の企業で、ユニークなソリューションやサービスを提案することでも知られています。

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